研究室紹介
研究室のミッション
この研究室では「カーボンニュートラル達成への貢献」「火災・爆発事故防止」を二大キーワードに,燃焼現象の学術的な理解を駆使してこれらを実現するために研究を行っています。カーボンニュートラル達成のためには,二酸化炭素を極力排出しないクリーンエネルギーの利用拡大が不可欠ですが,そのためにはこれらのクリーンエネルギーの着火・燃焼挙動がどのようなメカニズムで成り立つのかを理解することが大事です。もちろん,先人の活躍で広く確立された知見が得られているところもありますが,例えば流れるガスへの着火性は止まっているガスへのそれとはまた異なりますし,宇宙空間での燃焼挙動は重力がないので,地上のそれとは異なります。また,昨今注目されている水素とアンモニアの混合燃料は,水素の強燃性とアンモニアの弱燃性のメリットをいいとこどりした燃料として期待されていますが,最近注目を集め始めたがゆえに,例えば混合燃料の組成比と着火エネルギーなどの関係といったような基礎的特性も十分解明されているわけではありません。
そこで,これらの脱炭素エネルギーの基礎的着火・燃焼挙動を,物理・化学・数学などの理論や実験を通して明らかにするとともに,成果をもとにして,地球温暖化させない冷媒を用いた次世代エアコンの開発,火災対策ばっちりの宇宙船の開発,より確実なエンジン燃焼技術の開発につなげています。実験によらず計算で現象を再現するシミュレーションにも積極的に取り組んでいます。また,昨今のSNSの普及を受け,火災・爆発事故にかかわるこれらのビッグデータを解析することで事故の全容を明らかにしようとする研究も行っています。
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